5匹目の猫
これは、【迷子ペット回覧板】の管理人である「私」に数日前に起きた出来事です。
個人のページに投稿したものですが、多くの友人がコメントやシェアをしてくれました。
当ページの「迷子を探す」という趣旨とは異なりますし、
個人のページに投稿したものですが、多くの友人がコメントやシェアをしてくれました。
当ページの「迷子を探す」という趣旨とは異なりますし、
個人のページに投稿するために書いたので、人によっては不快感を覚える方もいるかもしれません。
それでも、私の友人たちのようにこの文章によって、
それでも、私の友人たちのようにこの文章によって、
なにか感じてくれる人がいれば、たった数日しか生きられなかった子にも、大きな生まれてきた意味があったと思えます。
答えは一つじゃないし、誰かのことも批判したくない。
悩んでも、泣いても、出ない答えもあります。
答えは一つじゃないし、誰かのことも批判したくない。
悩んでも、泣いても、出ない答えもあります。
でも「無視」だけはしたくないと感じて書きました。
かなり長い文章ですが、ご興味があればご覧ください。
・ ・ ・
一昨日の夕方、隣町で働く友人から「生まれたばかりの猫が1匹いる」と連絡が入る。
かなり長い文章ですが、ご興味があればご覧ください。
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一昨日の夕方、隣町で働く友人から「生まれたばかりの猫が1匹いる」と連絡が入る。
私に連絡がくるということは、その職場の誰かが連れて帰る、ということはないんだなと判断して向かう。
たぶん、2,3日前に生まれたばかりであろう、今まで見たことがないくらい小さな生まれたての三毛猫。
その子を見て、1匹では今晩は持たないことが予想され、とりあえず連れて帰ると言った。
たぶん、2,3日前に生まれたばかりであろう、今まで見たことがないくらい小さな生まれたての三毛猫。
その子を見て、1匹では今晩は持たないことが予想され、とりあえず連れて帰ると言った。
途中ミルクを買って飲ませようとしたけど、あまりにも小さすぎて飲ませることもできない。
体も冷たい。
家に帰らず、まっすぐいつもの動物病院に向かう。
母親のいない子猫は、どんなに健康であっても多くが命を落としてしまう。でも、うちにはボロボロの状態でやってきた子猫たちが、毎日飛び跳ねて遊んでいる。うちに来たら助かるかもしれないと思った。
車の中で、旦那の手の中で丸くなっている。彼の手の平の半分もない。小さくてもニャアニャアと必死に鳴いている。
病院につくと猫は受付からすぐに奥に連れて行かれて、しばらく待合室で待たされてから呼ばれた。
へその緒が付いたままだと思っていたそれは、腸が外に出て詰まってしまっているものということだった。今、ミルクを飲んでもこの子の腸は詰まっている。もう少し大きければ、可能性は低くても緊急手術もできるけれど、これだけ小さくてはそれもできないという。
先生は静かに言った。
母親のいない子猫は、どんなに健康であっても多くが命を落としてしまう。でも、うちにはボロボロの状態でやってきた子猫たちが、毎日飛び跳ねて遊んでいる。うちに来たら助かるかもしれないと思った。
車の中で、旦那の手の中で丸くなっている。彼の手の平の半分もない。小さくてもニャアニャアと必死に鳴いている。
病院につくと猫は受付からすぐに奥に連れて行かれて、しばらく待合室で待たされてから呼ばれた。
へその緒が付いたままだと思っていたそれは、腸が外に出て詰まってしまっているものということだった。今、ミルクを飲んでもこの子の腸は詰まっている。もう少し大きければ、可能性は低くても緊急手術もできるけれど、これだけ小さくてはそれもできないという。
先生は静かに言った。
「この子は今日から数日も生きられない。本当に申し訳ないけれど、この子を救うことが、僕達にはできない。」
どこかで救えると思っていた。涙が溢れてくる。
「この子にしてあげられることは2つ。数時間後かよくて数日後に迎える死まで、できるだけ痛みの無いように投薬をすること。あるいは、もう十分苦しんだのだから、これ以上苦しむ事のないように尊厳死をすること。つらい選択だれど、その2つだけです。」
私にはどっちがいいかなんて選べなかった。
どこかで救えると思っていた。涙が溢れてくる。
「この子にしてあげられることは2つ。数時間後かよくて数日後に迎える死まで、できるだけ痛みの無いように投薬をすること。あるいは、もう十分苦しんだのだから、これ以上苦しむ事のないように尊厳死をすること。つらい選択だれど、その2つだけです。」
私にはどっちがいいかなんて選べなかった。
旦那がそれなら少しでも苦しまない方法を、と言って私達は尊厳死を選んだ。
先生はそう言うと、僕もこの子を何処かで保護して、この状態だと気がついたら同じことを選択したと思う。と言った。
「保護したばかりの今、こんな決断をさせるなんて本当に酷だと思うけれど、
先生はそう言うと、僕もこの子を何処かで保護して、この状態だと気がついたら同じことを選択したと思う。と言った。
「保護したばかりの今、こんな決断をさせるなんて本当に酷だと思うけれど、
この子の短い一生の中で誰かに優しくしてもらえた、誰かの手に抱いてもらえた、誰かの記憶に残る、ということは素晴らしい出来事だったはずです。
この子が一人で苦しみながら今日の夜にでも、
あるいは今この時間にでも連れてきてもらわなければ冷たい場所で死んでいたかもしれない。
そんな風に死んでいくより、ずっとずっと幸せだと思う。この子にもちゃんと伝わっていると思う。」
と言ってくれた。
そして、もうこれ以上少しでも痛いことがないように、注射ではなくて、麻酔のように呼吸からにしましょう。と先生は言った。
その処置をしている間、待合室で待つ間も涙が止まらないでいた。
私は、ただただ2年前に看取った20歳で旅だった黒猫チャルに心の中で呼びかける。
「チャル、この子が天国まで迷うことがないように迎えに来てあげて。」
処置が終わって先生に呼ばれる。猫は小さな箱の中で横たわっている。
そして、もうこれ以上少しでも痛いことがないように、注射ではなくて、麻酔のように呼吸からにしましょう。と先生は言った。
その処置をしている間、待合室で待つ間も涙が止まらないでいた。
私は、ただただ2年前に看取った20歳で旅だった黒猫チャルに心の中で呼びかける。
「チャル、この子が天国まで迷うことがないように迎えに来てあげて。」
処置が終わって先生に呼ばれる。猫は小さな箱の中で横たわっている。
先生がつけてくれたのかかわいいお花の飾りを首に巻いて、ピンクのガーベラとカーネーションの小さな花束が添えられていた。
ああ、病院というのは、常にこういうものが準備されているんだな、先生というのはなんて辛い仕事だろう。
妙に冷静にそう思う自分がいた。
私たちはその子の亡骸を連れて帰り、連絡をくれた友人に事情を説明した。
私たちはその子の亡骸を連れて帰り、連絡をくれた友人に事情を説明した。
うちで弔ってあげるから来てというと、家に付く頃には彼女は駐車場にいて、猫のためにお花を摘んでくれていた。
インコのダンちゃんとチャルを看取った時と同じように、キャンドルをともして、お線香をたいてささやかなお通夜をした。
明朝、きっとあの場所で冷たくなっているこの子の体は、きっと多くの人にとって忌むべきものに映るだろう。
「それよりは、ずっとずっといいよね。」って話す。
そう思うのも、こんなことするのも私たちのエゴかもしれない。けど、こういう行為がこの子に伝わっているんだ、と思わないと私たちが生きていけない。
たぶん、2、3日の一生。
名前ももらえなかった。
翌朝、チャルの眠るお墓に一緒に埋めてあげた。
インコのダンちゃんとチャルを看取った時と同じように、キャンドルをともして、お線香をたいてささやかなお通夜をした。
明朝、きっとあの場所で冷たくなっているこの子の体は、きっと多くの人にとって忌むべきものに映るだろう。
「それよりは、ずっとずっといいよね。」って話す。
そう思うのも、こんなことするのも私たちのエゴかもしれない。けど、こういう行為がこの子に伝わっているんだ、と思わないと私たちが生きていけない。
たぶん、2、3日の一生。
名前ももらえなかった。
翌朝、チャルの眠るお墓に一緒に埋めてあげた。
きっとチャルは喜んでくれるだろう。
チャルが死んだ時に植えた日々草がこぼれ種で芽が出たものをずっと大事に育ててた。
チャルが死んだ時に植えた日々草がこぼれ種で芽が出たものをずっと大事に育ててた。
猫を埋めた後に、その新芽を植えた。
静かな悲しみだけが心にチリチリと残る。
どれだけたくさんの保護団体の人たちがこんな思いを日々しているんだろう。
助けたいと思っても助けられない子。
静かな悲しみだけが心にチリチリと残る。
どれだけたくさんの保護団体の人たちがこんな思いを日々しているんだろう。
助けたいと思っても助けられない子。
病気も怪我もなく飼い主さえ見つかれば、殺されずにすんだであろう子。
こんな悲しみを、どれだけの人がしてるんだろう。
そしてなによりかわいそうなのはなんの罪も無いこの子たちだ。
厳しい自然の摂理の中では、母親が「育たない」と判断した子どもを見捨てることがあるらしい。
この子もそうだったのかもしれない。
こんな悲しみを、どれだけの人がしてるんだろう。
そしてなによりかわいそうなのはなんの罪も無いこの子たちだ。
厳しい自然の摂理の中では、母親が「育たない」と判断した子どもを見捨てることがあるらしい。
この子もそうだったのかもしれない。
それが「自然」ならばそうあるべきなのかもしれないけれど、
冷たいコンクリートの上で死に、役所に引き取られゴミのように燃やされることが自然だとは思わない。
私たちは、彼らが穏やかに死を迎え、穏やかに朽ちて次の命を育む土に還ることさえ、させてあげられない。
友人によるとこの子がいた近所に猫を飼っているお店があり、1週間前くらいに模様のよく似た首輪のしている妊娠してる猫を見かけたという。
誰に向けていいかわからなかかった感情が一気にそこに向かう。
私たちは、彼らが穏やかに死を迎え、穏やかに朽ちて次の命を育む土に還ることさえ、させてあげられない。
友人によるとこの子がいた近所に猫を飼っているお店があり、1週間前くらいに模様のよく似た首輪のしている妊娠してる猫を見かけたという。
誰に向けていいかわからなかかった感情が一気にそこに向かう。
なんでそんな飼い方をするんだろう。
外に出すなら避妊手術をしていれば、あるいはしないなら、外に出さなければこんなかわいそうな子たちは生まれなかった。
子どもを生ませるなら、生まれた1匹1匹にも責任をもってくれたら、この子は違う生き方、違う死に方があったはずだ。
飼い主は今日、その子の子どもが死んだことも知らない。
子どもを生ませるなら、生まれた1匹1匹にも責任をもってくれたら、この子は違う生き方、違う死に方があったはずだ。
飼い主は今日、その子の子どもが死んだことも知らない。
私達が、生かすためではなく、この子を殺すためにお金を使ったことさえ知らない。
「あのお店に文句を言いに行ってやる」と私が言うと、旦那は「そんなことしちゃいけない」という。「なんでさ!?言いたいことが山ほどあるよ!」「文句を言われるのがめんどくさいから、全部まとめて処分しちゃえ、って保健所につれていく人だったとしたら?君はそれでも意見をしに行く?」
言葉に詰まる。じゃあ何をすればいいの・・・。
私はずっと保健所を憎んできたし、殺処分という現状を憎んできたけれど、憎むべきはそこじゃなくて一人ひとりの気持ちなんだと思った。
いま、突然もし殺処分がなくなったら、それはそれで行き場のない動物たちが溢れかえる。
「あのお店に文句を言いに行ってやる」と私が言うと、旦那は「そんなことしちゃいけない」という。「なんでさ!?言いたいことが山ほどあるよ!」「文句を言われるのがめんどくさいから、全部まとめて処分しちゃえ、って保健所につれていく人だったとしたら?君はそれでも意見をしに行く?」
言葉に詰まる。じゃあ何をすればいいの・・・。
私はずっと保健所を憎んできたし、殺処分という現状を憎んできたけれど、憎むべきはそこじゃなくて一人ひとりの気持ちなんだと思った。
いま、突然もし殺処分がなくなったら、それはそれで行き場のない動物たちが溢れかえる。
たくさんの個人や団体がその受け皿を作っているけれど、圧倒的に足りない。
憎むのは「保健所」じゃない。
憎むのは「保健所」じゃない。
保健所に飼っていた動物を持ちこむ「飼い主一人ひとり」だ。
不自然な世界で自然になんて生きていけない動物たちに責任をもたず、救いのない野良を増やす「飼い主一人ひとり」だ。
動物にまつわる悲劇は「動物が嫌いな人」によって起こることより「動物を好きな人達」によってもたらされていることのほうが何倍も多いはずだろうと思った。
「大人になったら可愛くなくなった」「吠える」「引っ越す」「子供を生んだ」「自分に子どもが生まれた」「飽きた」「次の流行の種類が飼いたい」信じられないような理由で簡単に殺される動物たち。私はそういう「動物好き」を軽蔑する。
どんな飼い方が正しいなんて、一概には言えないし、私だって偉そうなことは言えないけれど、
その子の寿命まで、最期まで責任をもってほしい。
その子に次の世代が生まれることに関して、真剣に考えてほしい。
生まれた次の世代の1匹1匹まで責任をもってほしい。
迷子になったら真剣に探してほしい。
動物を飼い始める時に、その生命がどんな環境で生まれているか考えてほしい。
お金を出して飼わなくたって、次のチャンスを待っている子たちが何万匹もいることを知ってほしい。
劣悪な企業が「命」を使って金儲けができないようにしてほしい。
そんなこと「当たり前」でしょ?って言ってほしい。
全ての人に知ってほしいけれど、アツくなって拒否反応を示されるのもきっと間違っているのはわかる。
だから動物嫌いの人にはこんなこと言わない。
不自然な世界で自然になんて生きていけない動物たちに責任をもたず、救いのない野良を増やす「飼い主一人ひとり」だ。
動物にまつわる悲劇は「動物が嫌いな人」によって起こることより「動物を好きな人達」によってもたらされていることのほうが何倍も多いはずだろうと思った。
「大人になったら可愛くなくなった」「吠える」「引っ越す」「子供を生んだ」「自分に子どもが生まれた」「飽きた」「次の流行の種類が飼いたい」信じられないような理由で簡単に殺される動物たち。私はそういう「動物好き」を軽蔑する。
どんな飼い方が正しいなんて、一概には言えないし、私だって偉そうなことは言えないけれど、
その子の寿命まで、最期まで責任をもってほしい。
その子に次の世代が生まれることに関して、真剣に考えてほしい。
生まれた次の世代の1匹1匹まで責任をもってほしい。
迷子になったら真剣に探してほしい。
動物を飼い始める時に、その生命がどんな環境で生まれているか考えてほしい。
お金を出して飼わなくたって、次のチャンスを待っている子たちが何万匹もいることを知ってほしい。
劣悪な企業が「命」を使って金儲けができないようにしてほしい。
そんなこと「当たり前」でしょ?って言ってほしい。
全ての人に知ってほしいけれど、アツくなって拒否反応を示されるのもきっと間違っているのはわかる。
だから動物嫌いの人にはこんなこと言わない。
興味のない人にも、興味を持って欲しいけど、首根っこ捕まえて「知ろ!」とは言わない。
でも「動物好き」なら、そんなの「当たり前」だよね。って言ってほしい。
2年前、20年間私が小学生の時から一緒にいた猫・チャルを看取り、私には強烈なペットロスの時間が半年あった。
その後、もう二度と動物は飼わないと思っていたくせに、あちらこちらで保護をした猫が今、4匹いる。
チャルがいた時は私は幸せな一人の飼い主だった。
でも「動物好き」なら、そんなの「当たり前」だよね。って言ってほしい。
2年前、20年間私が小学生の時から一緒にいた猫・チャルを看取り、私には強烈なペットロスの時間が半年あった。
その後、もう二度と動物は飼わないと思っていたくせに、あちらこちらで保護をした猫が今、4匹いる。
チャルがいた時は私は幸せな一人の飼い主だった。
殺処分の問題もどこか遠い知りたくない話だった。
チャルを失って思うこと。
チャルを失って思うこと。
「私は彼女が生まれ変わったら、もう一度会いたい」
チャルを失ってから、私にとってすべての命が、「チャルの生まれ変わりかもしれない命」だ。
恥ずかしいけれど、そうやって大事なものを失って、大事なものと重ねてでしか気が付けないことが私にはいっぱいある。
光り輝く緑の草原。
虹の橋のたもとにいるチャルのそばに、小さな小さな三毛猫がいる。
チャルがいるからきっと寂しくない。
そのイメージを持つことだけが、私があのチビ猫にしてあげられること。
今、「迷子ペット回覧板」という迷子を探すフェイスブックページをしているけれど、動物を保護していると連絡をくれる方とメッセージのやり取りをしていると、
彼らがびっくりするくらい心の優しい人たちだと気がつく。
私は最近知った「名言」に頷くばかりだ。
「国の素晴らしさとモラルのレベルは、そこの動物がどう扱われているかでわかる。」ーマハトマ・ガンディー
「我々は、動物の扱い方によってその人の心を判断することが出来る。」ーエマニュエル・カント
「動物を愛する経験をするまで、魂の一部が目覚めることはない。」ーアナトール・フランス
そのイメージを持つことだけが、私があのチビ猫にしてあげられること。
今、「迷子ペット回覧板」という迷子を探すフェイスブックページをしているけれど、動物を保護していると連絡をくれる方とメッセージのやり取りをしていると、
彼らがびっくりするくらい心の優しい人たちだと気がつく。
私は最近知った「名言」に頷くばかりだ。
「国の素晴らしさとモラルのレベルは、そこの動物がどう扱われているかでわかる。」ーマハトマ・ガンディー
「我々は、動物の扱い方によってその人の心を判断することが出来る。」ーエマニュエル・カント
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